楽天モバイル固定回線化計画 導入実践記＿端末･回線準備編

まずは背景から説明しよう。古いマンションではVDSLしか選択肢がなく、光回線を導入しても十分な速度が出ない。ホームルーターはまだ割高、モバイルルーターは固定運用に不向き。そこで“楽天モバイルのSIMをホームルーターに挿せばいいのでは？”という発想に至ったんだ。

ネット記事でSIMフリーのホームルーターの存在を知り、候補を調べた。見つかったのはWiMAX用のSpeed Wi-Fi HOME 5Gシリーズと、ドコモのhome 5Gシリーズ。まずは候補機種を整理しよう。

まず共通点として、今回の候補はすべて最新規格の『Wi-Fi 6』に対応している。PCやスマホ側との通信速度については、どの機種を選んでも十分なスペックがあるので、そこで差はつかない。

重要なのは、楽天モバイルの電波をどこまで掴めるか。ここで決定的な違いが出る。

ドコモの5Gには対応しているが、楽天モバイルが使う5Gの周波数（n77）には対応していない。 ただし、自宅が4Gエリア（5G圏外）の場合、話は変わってくる。4G接続時の速度と安定性は、Speed Wi-Fi HOME 5GのLシリーズよりもドコモのHR01・HR02の方が優秀という検証結果もある。

その通り!しかし、楽天モバイルのエリアマップを確認したところ、自宅は新たに5Gエリアに入っていた。せっかく5Gが使える環境を活かすため、今回はHRシリーズを候補から外し、楽天の5G対応のLシリーズに絞り込んだのだ。

残ったのはL11、L12、L13の3機種。ここで参考にした実機検証の記事が決め手になった。

確かに評判ではL13が圧倒的だった。楽天5Gエリアでダウンロード速度が常時300Mbps以上という報告もあり、光（VDSL等）より快適だったという話もある。しかし、中古でも12,000〜15,000円と高価なのが難点。

メルカリ、ヤフオク、ヤフーフリマ、ラクマなどを1週間ほど物色したが、どこも価格帯は似たり寄ったりで決め手に欠けた。

ヤフオクから70％OFFクーポンが配布されたのじゃ。100円以上から利用可能で、割引上限は3,000円。落札価格5,250円＋送料750円＝合計6,000円のところ、クーポン適用で3,000円でゲットできた。

端末が届くまでの間に楽天モバイルを新規契約した。データ専用プランもあったが、料金の差がない上､電話番号を持っていても損はないと判断し、音声プランを選択。SIMカードを入手し、固定回線化への準備が整った。

これで導入準備は整った。次回『設定･運用編』では、実際に設置して速度や安定性を検証し、楽天モバイルが固定回線代替としてどこまで使えるかを明らかにしていくぞ。